15日も、不思議で素晴らし…かったかもしれない(その2)

青空を背景にクッキリと白い円弧がある。

少しは厚みがあるので或は偶然の雲かとも考えたが、明らかに太陽の光による狂いのない円弧…光学的な姿に思える。

梅園は収穫して梅酒にするためもあり、樹はさほど高くないよう管理されている。だが桜も含めて境内の他の樹は、積極的には高さを抑えてはいない。

そのスポットでも、境内とその向こうの公園の高い樹で切り取られた空に、ギリギリで凹側の弧が白く光っている。

ハロか?…僅かに右側の端が七色を滲ませていた。

だが、背にした太陽との距離を半径にした円弧にしては、横方向の幅が明らかに足りなかった。

昼時なので太陽の位置はまだ高いが、もうすぐ秋分…軌道は随分下がってきている。

胸のなかで笑ってしまったのは、立ち上がって数歩動いて眺めてみると、そのベンチに座って見上げた角度で、樹に隠れず見える範囲内だけ、その円弧が描画(!)されていた。少しでも移動すると、その先に円弧が続いていない。

まるで、大慌てで描画したようで、もう一口ペットボトルから含んで、吹き出しそうな笑いを呑み込んだ。