15日も、不思議で素晴らし…かったかもしれない(その3)

奥のベンチで寛いでいた女性が立ち上がって、スポットから離れようてしていた。

その時初めて、彼女の座った位置からはあの円弧が、角度からして見えていないと気付いた。このスポットの雰囲気を楽しんでいた彼女には、是非見ていって欲しいと、失礼を承知で声をかけた。

此方が恐縮しそうな位に驚き、喜んでくれ、薄く掻き消ようとするまでそれを楽しんでくれた。

教えていただいて、有難うございました!と明るい声を残して去っていった。

或は彼女の清々しいオーラが、上空のショーを引き寄せたのかもしれない…そう思えるほどだった。

小腹を満たして、暫く休み立ち上がる。

今度は高齢の男性が現れて、ベンチで軽い食事をとり始めたのだが、トランジスタラジオをスピーカーで聞き始め、何やら清々しかった気配が急速に歪んでしまった。