大谷選手がロッカーを…
ロッカーからきれいに野球道具類を片付けた、という。
右脇の不調は、右肘を意図せず庇ってきたせいかもしれない。
打撃だけでも…と彼が思い直しても、ホームランを阻止したいがために、何度も敬遠された事実は消えない。
勿論、対戦相手のチームは勝つことが至上であり、多少の観客のブーイングなど切り捨てて当然。
ましてや、大谷の打撃の記録を伸ばすのに加担するほどの、広い精神は対戦相手チームの勝利の足枷になる。
もう、今季はここで見切りをつけよう…それは、彼なりの潔さにも思える。
それは、執着を超えている心境だろうか。いや、次のステージをすでに見据えたのかもしれない。
今は必要な治療に専念し、少しずつ身体能力がシフトして(必ずしも劣化するわけではない)いくに見あった、最適の対策や方法を捜す。
そして廻り合った方法で、新しい(=次のステージの)最良のコンディションに持っていく。また新しい一味を加えたプレイで、皆を魅了してほしい。
恵まれた身体能力を、故障するまでに無理やり最大限に、使うべきではないだろう。
それは一所懸命、本当に必要な時に「今だ!」と見極めて、最大限に活用する。その瞬間にさっと使えるように、懐刀の如くに身につける。
準備は万全に、けれど無駄遣いはしない、そして「その時」には惜しみなく思うがままに使える。
彼には、きっとそれができる。そしてそれをいつの日か、チームメイトや後輩に、非常に分かりやすく伝える器があると信じている。
寡せん(秘伝)ではなくて、誰にも開かれているメソッドとして…
それでこそ、真の地球レベルのヒーローだ。