とおかんやの、わらでっぽう…(その2)
行き交う車のタイヤがたてる水音、師走が近づいて苛立ったクラクションが聴こえているなか…
ねぇ、ねぇってばぁ とあの声が聴こえた気がして、思わず立ち止まる。こっちだよぉ! と…
え?右(南側)の空を見上げて、後ろ(西側)へと振り返る。思わずマスクの下で(; ̄Д ̄)…
雲に霞みながら、月が爺ぃを見下ろしていた。雨はまた強さを増しているのに…である。
おぉ、あの龍さんがまた一仕事してくれたのか?この月を、爺ぃに産まれて初めて、十日夜の月 として見せてくれているのか?
月の辺りにせめて薄い雲がくるよう、頼み回って誘導してくれたのか?…ありがとう!と呟き、足を停めた。
ドラッグストアでは、はっきりソバカスのバナナ が、まるるんに言わせると 三指ついて 待っていた。確かに…半額…但し食べ頃…有り難く購入。
潰れないようにそっと入れると、ザックはまた元の重さに戻る。さぁ、帰るとするか…雨も小降りになってきた。
少々遠回りだが、あの狛犬さんの神社の前で、鳥居の外からご挨拶…すると、西の空の雲が大きな塊に別れて、東南に速く流れ始めた。
このまま、歩いて北上すれば、十日夜の月を観られるようだ…