太陽フレアから1週間…(その1)
実際に太陽から地球に到達するのには1日前後かかり、電磁波による影響が懸念されていた。幸い計測結果や通信制御など、想定される範囲では、深刻な事故はなかったようだ。
影響への注意の呼び掛けも、今月になりすぐに解除された。
だが爺ぃにしてみれば、善くも悪くもこの1週間ばかりに、例え何か感覚には微細でも、意味の深いことが起きたと感じている。
幸い爺ぃには、静かな小春日和のような悦びが訪れ、或いは改めて思索を巡らせるような場面にと導かれた。
その影響はプラス方向に出て、爺ぃには内面を引き上げてくれた、意義深い期間だった。
だが、パンドラの箱の蓋を辛うじて保っていたグラグラなネジ釘が、太陽フレアの影響に耐えきれずに弾き飛ばされた…
折しもハロウィン…対比される日本のお盆よりも、遥かに邪悪なものも闊歩する祭りだ。
その呪術的意味に翻弄されず、自らの意思でその犯行に及んだと当人が主張するかもしれない。
だが本人が気付かぬ間に、とっくに邪悪なものに魂を半分売り渡したか、不用意に投げ出した魂を拾われ返して貰えずにいる。
いや、元々邪悪なものは本人の外にはなく、発露したものなのだろう…