てんとう虫と、光環に出逢う…(その2)

 

何とか拾おう…摘まみあげようとするが甲が滑る。かといって力を入れれば潰れてしまう…はて、どうしたものか…

ふと、ここ数年で習得した、茜トンボに指に停まって貰う方法を試す。

どうにか彼(?)の体勢が天地を取り戻したので、その鼻先(?)に指を差し出すと…最初は避けていたが、三回目によじ登ってきてくれた。成功だ…

 

そっと立ち上がると、掌やら手の甲を這い回る…近くで観れば、間違いなくナナホシテントウだった。

袖口に向かって来たので、潜り込まれるのは勘弁…と思い、指先を上にすると、親指の先に到着。

暫く濃いオレンジ色の輝きを、爺ぃの辺りにたっぷり振り撒いて…甲の下に折り畳んだ、透き通った羽で翔んでいった。

 

てんとう虫が停まるのは幸運のしるし…なんだって!と以前まるるんが言っていた。はて…どんな幸運か…

快晴になったり、明るい白い雲が流れてきたりした。まだ陽が高い時間に見上げると、淡い雲の向こう、太陽に接して光環があった。

ハロ(日暈)は太陽から離れた大きな輪だが、光環は春の花粉の時期などに見られる。この時の光環は、七色が三重に繰り返していた。

ははぁ、成程な… 天道虫 だからかしらん?