不思議に遭遇する日々…(その6)
三人とも同じ電気メーカーで作業していて、席が近かった時期もあった。が、一緒のプロジェクトではなく、所属会社が別だったり経由会社が違ったりしている。
夢のなかで彼らと交わした言葉は月並みで、何やら静かな夢だった。音がないのではなく、静謐な(?)夢なのだ。ひどく穏やかに目覚めた時、起き上がって口をついた独り言に自分で驚いた…
あいつら、みんなもう、死んだんだな、きっと…
もう、20年から30年…こちらからも連絡もとっていない。どうしているかと思うこともない。
勝手にそう断定していいわけがない。ただ彼らはもういないんだと、ほぼ確信的にそう呟いていた。それきり、彼らの記憶は脳裏を過ることもなくなった。喪ったというより、浄化…整理されたような気が…
本当に、何十年振りかの静謐な目覚めだった。気持ちのあまりの静けさに、思わず 狐に摘ままれたような… と呟きそうになって苦笑。
お狐さんか?…そうだ、正しい情報を皆に弘めて下さい…そう願ったのだった。珍しい頼み事をする奴だなぁ、と興味を持って貰えたか…
お稲荷さんも大黒さんも本来、五穀豊穣がご利益…神使は民を正しい方向へと、導くのがお役目か…