『空海 言葉の輝き』より 理智、他に非ず

 
 
--『空海 言葉の輝き』--------------------------------------------------------------
-----------------------------(文・竹内信夫 写真・永坂嘉光 発行・ピエ・ブックス)より --

理智、他に非ず          りち、たにあらず
即ち是れ我が身心なり      すなわちこれわがしんじんなり

             理智非他
             即是我身心也

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両界曼荼羅って、みたことありますか?

「理」は、胎蔵界で、蓮の花  
定印を結んだ大日如来さんを中央に放射状に如来、菩薩、明王とイラストのごとくオールスターが並びます。

「智」は、金剛界で、金剛
智拳印を結んだ大日如来さんを中央に最小セットの仏さんたちが並び、9コママンガ(?)のごとく、
「の」の字に辿れば向下門、逆に辿れば向上門となります。

2つの曼荼羅は、セットでかかげられます。

「この2つは、別のものではないんだよ」と、語られています。
「今生きているこの身の、身体と心のごとくに、しっかりひとつのものなのだよ」と。


どちらが主で、どちらが従というものでもない。
臨機応変、必要な時に、必要なほうが表に現れるんですね。
そして、隠れているほうが休んでいるわけでもないんです。