追従か?(情けなかった…)
BMの複数の営業所(?)の面した街路樹が、不自然に枯れているという指摘があったのは、先月だったか…
結局、街路樹(樹木升)を管理している各行政単位の土木課が、適切に管理(観察)していなかったのが一方の原因でもあった。
勿論、枯らすような行為を平気でしたのはBMの各営業所ではあったが…
ところが、周章ててこの街の各土木課も調査したらしく、樹木升に土木課の台帳(?)にない樹木が植わっているのを見つけて、すぐさま撤去せよとプレートが括りつけられていた。
薔薇の一種で、一重の少し暗い赤紫の細い花弁だった。あまり見掛けない色で、もしかしたら珍しい種類の薔薇だったのかもしれない。
春に蕾が膨らめば通りかかる度に咲くのを待ちわびた。
咲けば花蜂やら蜜蜂やらがやってきて、せっせと蜜を集めながら、滞りなく受粉させていたようだ。
花が終われば殆ど花が咲いた全てに、細長い実(これとてローズヒップ)を稔らせるのが恒例だった。
ちょうどコロナ禍の数年は少し花付きが悪かった。歩道を通りかかる人が減って、薔薇の樹も張り合いが無かったのか…
今年の雪が消えた時、どなたか近所の方が少し枝を切り戻して下さって、今年は久しぶりに花付きがよく、新しく伸びた枝で丈も2メートルを超えた。
冬に向かって、あの美しい紅い実がたわわになるのも楽しみにしていた。
だが、あのBMの街路樹の枯死事件で、この街のお役所が周章てて調査したらしい。
薔薇の樹は枝を切り込まれ、土木課の台帳に見当たらない、勝手に植えたものは撤去しろとのプレートが括りつけられていた。
まるで追従するように、台帳と一致した樹木が植わっているかと調べたのだろう。
「周章てて」というのは、明らかだ。もう少なくとも軽く10年以上、毎年あの薔薇の花も実も、楽しませて貰って来たのだから…
逆に言えば、10年以上問題視されずにあの薔薇は通行人を楽しませてくれて来たのだから…
何を今更?である。
もしかしたら、誰かが薔薇の苗木を植えたのではなく、たまたま元あった樹木の若木が成長できず、花壇状態のその場所に落とされた鳥の糞に混じった種が、見事に芽吹いたのかもしれない。
薔薇は接ぎ木…ということが殆どだが、むしろあの薔薇は原種に近い、逞しい薔薇だったような気がする。
勿論成長する薔薇の樹を、どなたかが手入れをして下さっていたのかと思うが…
しかしもう一度言う、あの薔薇は歩道の通行人たちが、少しずつでも薔薇の樹のことを気にかけ、毎年楽しみにしてくれるその「氣」も肥料にして、咲いてくれていたのではないか。
ある平日の夜に通りかかると、薔薇の樹は無かった。前日迄はあったのだから、お役所の土木課が予告通りに「始末」したのだろう。
樹木升と言っても、周囲の高層団地の廻りは樹木はなく、単に花壇として篤志家の方が手入れして下さっている。
何であの薔薇の樹は「撤去」を迫られる必要があったというのか。
まだまだ、呆れかえるような「お役所の判断」が存在するのだと、ため息がでた出来事だった。
くどい文面になってしまったが、残念さを汲み取って頂けたら、と思う。