朔日、神社で栗鼠に会った…

今月の朔、先月不思議なハロを見た神社へ参拝…

此方では11月は天候的に厳しくなるので、今月中に七五三を済ませることが多い。

今年は土曜と朔日が重なって、子供の声がかなり賑やかだった。

七五三でなくても、朔は拝殿前は混雑するので、賽銭と拝礼だけ済ませて、賽銭箱の左手脇まで移動してゆっくり祈る。

今回は七五三もあり、人波が途切れることは全くなかったが、時々幕が風を孕んで左に大きく膨らむ。心地よい風をいただいた。

今回も、梅園奥のスポットを訪ねた。気持ちのよい気温だったので、瞑想とはゆかなくても、一寸ベンチでうとうとしたかった。

マイクロスリープに良さそうな25分ほどをセットし、荷物は肩紐を身体に絡めて目を閉じる。

途端にスッと、聴覚が鋭敏になる。少し離れたベンチの若くはないご婦人方の声が、流れ込んできた。別に聴きたくはないのだが、やはり女性の声は静かに喋っても、格段によくとおる。誰々さんがどうしたとか、近況報告のようだった。

ただ、悪口の類いでは全くなく、その声が鳥の囀りのように聴こえるのが、有り難かった。

たまに粗い波動の声で、悪口を垂れ流しにしている輩に遭遇すると、逃げ出すしかできない。

小鳥たちの声と、女性たちの声が時々絡み合って、ふっと意識が霞んできた時、微かにガサガサと小鳥ではない重量級な音がした。

はっとして、目を閉じたまま耳で情報を追う。

実際、目で緑深い木々の枝を探すより、上下左右、遠近がありありとわかる。

ガサガサ、シャラシャラ…高い枝から葉音(?)が此方に近付いてきて、低い場所(地面)へと移動するようだった。

あぁ、針葉樹の枝からたった今、向かいのサクラの枝に移ったようだ…そこで目を開く。

小柄な、黒の色みが強い栗鼠だった。続いて似た毛色のもう一匹。

多分、今年生まれのニューフェイスの兄弟のようだった。恋の季節には、まだ早そうだ。

一応少し立ち止まって、此方を眺めてから何も手を出して来ないのを確認し、このスポットから駈け降りていく。

もう一匹はいったん針葉樹に駈け上がって戻ってから、間をおいて先程の一匹とよく似たアクションをして、後を追う。何か忘れ物でもしたのか?と少し笑ってしまう。

駈けていった辺りには、餌をストックする小さな洞のある樹があったはずだ。