びっ栗…したが…護られていた?

 

そうそう、昨晩は月と火星をチラチラと眺めつつ、いつもと違う夜道を、歩いていたのである…

 

すぐ先の交差点の信号が青に変わったのが見えたので、ほんの数メートル小走りに…

と、突然に背後に、リュックよりほんの少し離れて(かすったかも…)、何かが墜ちてきて、アスファルトにバスっと音を立てた。

ん?何だ?…ドングリなどとは違う、結構な大きさの物の気配…振り返ってみても、辺りに動く物はない。別に調べる義理はないが…気になるじゃん!

 

結局、横断歩道は渡らずに引き返した。薄暗い歩道だし、小走りだったので…さっきと今の間違い捜しをできる、風景の記憶がない。

う〜む、一体何が起きた…もとい、墜ちたんだ?ふと見ると、走りすぎた左手の横断歩道の端に、いびつに円いものが墜ちていた。あれ…か…な?何だかモコモコしている…動物か?

 

近づくと、抜け殻の栗毬…抜け殻の状況から、中身が飛び出したのは極最近…ん?何と左の靴の脇に…

びっ栗サイズの立派な実が転がっていた。平面に近い長さは5cm、その厚さは3cmを超えていて、夜目にも美しく艶々と光っている。

ふと気がついた、こいつに直撃されたら…痛かったよなぁ〜