全ては、偶然?

 

昨晩、昇り始めた黄色い満月にふと足を止めた。

月の周期の丁度4ヶ月前の9月中旬、縄文から続くと考えられる、古くから信仰されてきた龍神を奥社に祀る場所を訪ねた。

元々は、その尾根が海に突きだした岬じたいをご神体として信仰されてきた。

天災で本社が履災して数年、漸くコツコツと片付けに目処がついたところに、ふらっとお邪魔したのだった。

奥社にご挨拶して、足を頼りに海岸沿いの国道を歩いて縄文遺跡を訪ね、尾根筋の下に沿って遡ってストーンサークルに久しぶりに訪れた。

その帰り、西の半島に沈んでゆく素晴らしい夕陽の風景を、ほんの短い間だけ、多分独り占めする事ができた。

 

寒の入りに知人に寒中見舞いのメールを出し、季節違いながらその夕陽の画像を添えた。無性にあの風景を共感(共振?)して欲しくて…

その返信が届いた後、本屋さんで、ある季刊雑誌を別に意図なく手にし、目次を開いて最初に落とした視線の下に、その社(やしろ)の記事があった。

え?…一気に読み、溜息…あぁ、あんなに静かに訪ねられたの、最初で最後かもしれないな…春には沢山の人が訪れるだろう…

静かな時に早くおいで…そう呼んで貰えたのかな?