名はタイを表していない

 
このタイは、態。

あの明治維新を勝ちとり、まんまと権力を手にした輩は、
裏をかえせば、多くの同志を踏み台に、平気で踏み潰してのし上がった。

明治に入ってから、策を弄し、自分たち一握りの人間が有利なように、
尤もらしい理由で処刑や、それに等しいこともお手のものだ。


勿論、すべてがそうだとは言わない。
明治の早い時期に、身を粉にして民たちのために、民と共に働いていた人物も決して少なくない。

けれど、中央の意にそぐわなければ難癖をつけて、或いは明治帝の名のもとに、
現場から引き離し、よくて地位の剥奪、罪人扱い、
更には、何で今頃…と思うような罪状で処刑したり、暗殺した。

命じた側も同じか、それ以上の罪を問われるはずのことを、平気でしていたのに、である。


第一、明治帝が仔細を知るはずはなく、
万一聞かされても、それに反論できる人間が、その場にいない欠席裁判も同然だ。


あの維新は、一握りの理想理念を掲げていた。富国強兵である。

今の政権もそうだ。経済至上、軍備拡充。
如何に国民に有無を言わせずに従わせるか、謀る姿が見え見えである。
そんな与党に、追従するのか。