核戦争をサラリと阻止した本当の英雄、そして人工知能

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あわや米露の核戦争、という時に、
冷静沈着な判断でそれを阻止した、ロシアの将校(だったと思う)が亡くなった、という NEWS があった。

アメリカからの攻撃の可能性を検出したが、検出は誤りの範疇と判断して、
上部には報告をしなかった。

あの時の緊迫した世界情勢から、はやる上部に報告をあげたら、
手柄にしたい輩が、反撃の核のボタンを押しかねない。

実際、それは間違いだったし、
彼のお蔭で、報復に次ぐ報復の核戦争によって、地球(=世界)が死の惑星にと進んでしまうのを免れた。


当時、報告をあげなかったことで、彼は軍人として冷遇される。

けれど、愚かな核戦争に突入するのを、サラリと食い止めた彼こそ、
この世界の全ての命を救った、本当の英雄だと思う。

本当の英雄は、そもそも勲章なんてなくても気にしない。


彼が、報告をしないと判断したこと、
同じことが人工知能に可能だろうか?
答えは否、と断言できる。


今や、学習して経験則までもてても、
人工知能には、直感が、ない。

愛はどうだろう。教えこむことはできるかもしれない。

けれど、その基準は?
教えこむ限り、何処までいっても、それは何らかの範疇の自己愛の域を出ない。
各宗教の愛はインプットできても、その根底の愛を抽出しようとすると、
宗教間で生じた矛盾で機能できない。


優秀な人工知能を相棒に、手伝って貰うのはいいと思う。
頼もしい、相棒だ。

でも、概算の見当(アバウトな暗算)もつけられず、
電卓アプリをたち上げて、一円の桁まで入れて足し算してる人に、
人工知能を相棒に使いこなせるだろうか?


鉄腕アトムは、初めは幾つかの間違いを犯す。
けれど、彼は優しい心をもち(正確には育て)、10万馬力という当時としては桁外れな力を、正しく使っていく。

気は優しくて、力持ち…いつの時代にも、そばにいて欲しいヒーローだ。

そして、そばにいてくれることだけで、本当に感謝に値する。
「力」を物理的なものに限定せずにもう一度眺めたら、
アトムは充分に菩薩さんですよね?