ちょっと、切なかった…
この街はただいま、百花繚乱状態。
ツツジ、サツキ、シャクナゲと、いつもの年よりとびきり花付きがいい。
ボタン、シャクヤクも次々と咲いて、通りかかるといい香り…
藤棚の下に立てば、文字通りの薫りのシャワー…
ハマナスも次々と咲いて、すっきりしているけど甘いかおりで、
ワンコ顔負けで、ハナをヒクヒク、かおりをフンフン…
きっと、奇異の目で見られてるだろうなぁ。
アイリスも咲きだして、ルピナスも、ムラサキツユクサも咲いていた。
もちろん、ご常連のタンポポも元気いっぱいだし、
可憐だったナズナも、立派なぺんぺん草に成長してる。
オダマキもこぼれ種から生えたらしいのが、
道路のアスファルトやコンクリートの1センチにも満たない隙間で成長して、
花もたっぷり、てんこ盛り状態。
そんな風景のなかで、切ない気持ちになってしまったのが、一番上の画像。
右端の樹の花は、毎年見てた。
いつも花付きがよくて、大切にお手入れしてるのか、
もしかしたら、おうちの人たちが、玄関脇のこの樹に、
声には出さなくても、話しかけてあげていたのかも。
おうちが取り壊されていて、
小さなお庭(隣のおうちとの境)にあった樹も歩道から見渡せる。
ロープも張ってなかったし、草を踏み分けてちょっと入らせてもらった。
画像では粗くて、かつ、年中無休でピンぼけの私の目には、
もっとフンワリとかつびっしりと、花が咲いているようにみえている。
こんなにきれいに、今年も咲いてくれたのに…
ふと、右端の隣の針葉樹の根元に、丈の低いサクラソウを見つけた。
この花だって、きっとおうちの人たちの話題にのぼらなかった年は、なかったはず。
こんなにきれいに、今年も咲いてくれたのに、
褒めてくれる人たちの暮らすおうちは…
なんだか切なかった。
最近は、土地が売りに出される時って、完全に更地にしてる。
通りかかる私をも楽しませてくれた、たくさんの樹が斬り倒され、根も掘り出されて、ごみにされてきた。
丁寧に掘り出され、根回ししておよそにもらわれてくコは、
ほんの一握り。
チョウセンゴヨウの樹の近くにパーキングがあったんだけど、
もともとは、おうちがあったらしく、侵入口を除いては結構な本数のいろんな樹があって、
次から次と、いろんな花が咲いて、毎年楽しませてもらってた。
ふと気がついたら、パーキングを取り囲んでいた樹が全部なくなってた。
マンションかなにかが建つらしい。
寂しいねぇ?とチョウセンゴヨウを見上げた。
今年も登場、シダレカツラのグリーンエンジェル(勝手に名付け親…)
キングサリも花付きがいい。
大輪のボタンは、バレーボールの直径より、ちょっと小さいくらいかな。