まるるんの怪(あやし)…人間カウント中篇

 
さて、バス停ひとつ戻るのは、海沿いの国道。
歩道も広いけど、クルマはビュンビュン走ってて、結構怖い。

海側に渡れば、砂浜が見えるんだけど、横断する自信がない。
ひたすら、分岐点のバス停目指して、テコテコ…

分岐点で曲がると、クサフジが歩道のわきに延々と咲いてる。
まるるんは、この花が好きなの~~♪ 雑草だけどね~
この花穂の藤色グラデーション…

わ~い♪とルンルン歩いてたんだけど、
あんまり沢山咲いてるので、立ち止まって、暫し眺めてた。
気に入った場所で、好きなだけ立ち止まれるのが、一人歩きの醍醐味。


そしたらね、斜め上からなんか視線を感じて、ん?と見上げると、
うわ~、トンビくんが電線に止まって、まるるんを見下ろしてる。
この農道は、畑より随分高くなってて、特にそこは電線が低い。
つまり、結構近くから、見下ろしてるの~~

今まで飛んでるとこしか見たことなかったから、
原寸でかなり大きいのを実感、なかなか感激。

まあ、「家守綺たん」で犬のゴローを背中に乗せてくるのは、
山の主のトンビだから、大きさは別格なんだけど、
電線上のトンビくんも、本当にトビ色の目だった。

通るのはクルマだけなので、「こんちわ~、暑いね~♪」と、
声をかけてみたけど、ぜんぜん動じないで、相変わらず注目してる。

あの~? あのね、まるるんは食べられないよ?
あ? 登下校時間以外に、農道をヒョコヒョコ人間が歩いてるのって、
とっても珍しいことなんだろうか?
今は、大人はほとんどクルマで移動だもんね。


この時点で、目的地までの時間が不明なので、出発することに。
電線に止まったまんま、じーっと注目したまんま、
トンビくんは、見送ってくれました。


まだまだ、続く…