その後に、先月の末にあったこと…(その2)
内陸のこの街は今でこそ、この地方の大きな都市だが、都市としての歴史は浅い。この百年剰りで陸路の交通網が発達するまでは、特に荷を運ぶのは海路を船で…が主流だった。従って、この近辺では海沿いに街が発展していた。
そう言えば、まるるんがぞっこん惚れ込んでしまった、奥宮にアラハバキ神を祀る神社のある岬には、早い時期から近江商人が往来していたそうだ。
そもそも、この岬自体が縄文時代からの龍神が宿る場所…船が安全に停泊できる場所でもあり…要所であったらしい。
閑話休題。
元々は、先日まで社(?)のあった場所ではなく、もっと西の方、川の中洲に祀られていたとも聞く。
更に遡ると、とあるこの付近の料亭のような店の女性のところに、龍神さんが夢枕にたった。自分を祀ってくれたらお前たちの商いが繁盛するように、守護しよう…と。
ホホゥ、龍神さん自らが売り込みに現れたのか…爺ぃは感心してしまった。祀れ…とは、崇め奉られたいということではなく、いつでも側にいるよ!いつでも守ってあげるからね!ということなのかも知れない…
そう思い至った時、胸が暖かくなり思わず笑みがこぼれた。…マスク姿で良かった…