慈救呪って、知ってますか?

慈救呪は、お不動さんの真言です。
小呪と中呪がありますが、今日は中呪のほうです。

ノウマク サマンダ バザラダン センダマカロシャダ ソワタヤ ウンタラタ カンマン

「マカロシャダ」のあたりに、なんとなく「マハー 盧遮那」を感じているまるるんですが、
訳を見ると、そんなことはかいてないですね。


まるるんは、よんどころない理由で、深夜の甲州街道を歩いていました。
まるるん、車酔いがひどいので、タクシーに乗れないの。

さすがに怖かったので、
このお不動さんの真言と、大元帥明王真言を口の中で呟きながら、
この道を歩いていけば、宿舎(出張中だったので)にたどり着くと、
西に向かって、ただただテクテクと歩きました。

もちろん、無事にたどり着き、汗と埃にまみれた身体をシャワーで洗い、
寝床にもぐりこんだ時に、京王線の始発電車が通っていきました。
(踏み切り脇の、とんでもない宿舎でした…)


ところで、この慈救呪は、来世の保険になるというお話を…

昔、天台宗の偉いお坊様が、荷役の牛が苦労して坂道で荷車を引いているのに出会います。
もう、泡を吹かんばかりに、牛くんは頑張らされているんですが、ふと見ると、
荷車を二人の少年が、これまた顔を真っ赤にして押してやってるんですね。

ところが、他の人にはこの少年達が見えていない様子です。
で、お坊様は「どういう訳なのかね?」と、問いかけます。

すると、少年(実は童子)が答えます。
「この牛は、前世で盗みをはたらいた人間で、今世は荷役の牛に生まれて、こうして苦しんで罪を償っています。」
「でも、生前に慈救呪を3回唱えたので、約束として苦しんでいる時には、手助けするのです。」

生前の行為、何か「蜘蛛の糸」を連想させるはなしですが…
悪事の報いとして荷役の牛に生まれ変わることは、変えられないんですね。
でも、因果応報だから、お前は苦しんでいろ、ではないんです。
苦しみが少しでも軽くなるように、手を貸してくれるんですね。

ん~、まるるん、甲州街道で何世分も慈救呪を唱えちゃいましたが、
きっと前世でもいっぱい、唱えてたと思います。

ピンチを無傷で切り抜けられないにしても、かすり傷くらいの痛手で済んでます。
出張先で、「もう、生きて帰れない(=足抜けできない)かも」という泥沼にはまりましたが、
ボロボロになりつつも、生きて帰ってこれましたから。

助けにくれたのは、矜羯羅くんかな、制多迦くんかな…恵光くんも好きなんだけどな。

というわけで、つっかえつっかえでもいいですから、この真言を唱えておいてくださいね。
「ほんとに自力の及ばない時」には、きっと助けてくださいますよ。
童子くんたちが、何人出動してくれるのかは、ご自分次第ですけど…