夏日…だな。

 
今日は最高気温が25℃を越えた。
初夏をすっ飛ばして、まるで夏である。


子供の頃を思い出すと、30℃を超える日は、
東京の夏休みでも、片手で数える程だった。

夜になれば、余程の日でなければ、扇風機は止めて、
時々換気扇で、外気を取り込めば涼しく、それで何とかなっていた。

クーラーの室外機など、凶器の熱源は何処の家にもなかったからだ。


今や夏休みは、30℃が普通になり、限りなく体温に近づく有り様だ。


夏休みは、日射しにだけは気をつけつつ、帽子を頭に載っけて、
思いっきり外であそぶのが子供の仕事、と大人たちも容認していた。

どこかへ出かけることなど、
お盆休みまでは、とても財布が許さないのが、普通だった。


子供たちは、お金もかけずに真っ黒に日焼けして、
今よりは小柄ながら、コップ一杯の牛乳と、陽にあたって合成したビタミンDで、
走り回りつつ骨太になれた。


今の子供たちは、それが叶わない。
炎天下に外で身体を動かすなんて、とんでもない。
身体は動かさず、電子機器に取り囲まれて、
いやがおうでも、それに対応しなければならない…

まったく、可哀想なことである。