コブシとハクモクレン

 
この街を、春が疾走している。

コブシは、陽当たりのよい場所で早くに咲き始めたものは、茶色く傷ついて散り始めた。

オシドリ池の大学だと、平均して今が盛りかな~


よく、コブシとハクモクレンの見分けかたって、あちこちに紹介されてる。

植物学的に、託葉(でよかったっけ?)の有無なんかが、書かれてる。


この街も、ながいこと住んでいて、コブシもモクレンも、彼処に行けば会える、
此処のは陽当たりがいいから、自分の知ってる樹では、一番早く咲く、
等々、各々に私だけのタグがついてる。


両者の違いは、蕾のとき顕著だ。
ハクモクレンは大振りな蕾が、天をさして立ち上がって並んでいる。

その点コブシは、やや小さい蕾が、好き勝手な方向を向く。
さすがに完全な下向きは見かけないが、
水平から垂直、やや俯き加減まで、個人の自由って感じ。


昨日、ふとこんな比喩が浮かぶ。
ハクモクレンは合唱団。立姿美しく、音は寸分外れず素晴らしいハーモニー。
この規格に合わねば、ステージに立てない。

コブシは小学校低学年の音楽の授業。
多分、担任のオルガンに合わせ、全員で元気に楽しく斉唱してるよう。