褒めなくたっていい。だけど、その子の長所を認めて欲しい。否定しないでよ…

 
子供の頃から、幼稚園や学校に行ってる時間のほうが、すきだった。

苦手な科目(特に、体や指先の器用さが求められる体育と美術と家庭)もあったけど、
学校の中にいる間は、ささやかでも、わたしの能力や、そこに向かっていく努力は最低限認めて貰えてた。

まぁ、教育の場なんだから、その当時は当たり前のことだったと思うけど。

近所の人や、お友達のお母さんは、いろいろ褒めてくれさえした。
何だか大袈裟で、嬉しいより恥ずかしかった。


だってわたしには、母親は決して褒める事はなかったし、
あれこれ叱言をいうか、ケチをつけるか、けなすばっかりだった。

今思いだしても、全く見事に「認める」言葉を、わたしに対して片鱗もかけなかった。
まるで、誰が言ってやるもんかって、呟いてるように。
今もって、トラウマ。


父親は、そんなことには一向に無頓着だったけど、
ただ黙って、ちょっと嬉しそうに聞いていてくれたっけ。

それで十分なんだよ。
親が、自分のことをしっかり「認め」てくれるのって、
言葉に出すほうがわかりやすいけど、頷いて聞いてくれるだけでも、
本当に、本当に、大切な事だと思うんだ。