一日為さざれば、一日食らわず…(その3)

 
先日、陛下のお気持ちの表明、という形でのお言葉を、ラジオのNEWSで聴いた。

「全身全霊」で公務に取り組み、国民のために祈ることが、
天皇の役割である、と。

その遂行が加齢によって、だんだんと難しくなってくる。
「全身全霊」で役割を務めあげられる世代に、譲位するという選択肢を提言したい、と。


ふと、皇太子時代(まだお若い時)にまだ返還前の沖縄を訪問、
炎天下、粒と吹き出た汗を拭いもせず、
沖縄の方の話に耳を傾けている姿のグラビアを思いだす。
あのお姿も「全身全霊」だった。


体力も気力も、1日を生きるのにギリギリいっぱいになる前に、
穏やかな、それでいて光に満ちたお心で、次の世代に大切なことを引き継ぐ、
どこに問題があるのだろう。


今は、皇太子殿下が陛下の公務の一部を代行するということも、少しずつ増えている。

譲位なさって全く公務から離れる必要はなく、
新しく今上天皇となられる、皇太子殿下を支えていく、というお役目も、
決して失礼ではないと思う。