ねぇ、「つながってる」ってなによ。
夏休み。
親子三代で、スタバでお茶してる家族。
お父さんは、俯いてスマホにかかりっきり。
お母さんも、携帯をチラチラ。
女の子がお爺さんとお婆さんと、愉しそうに話してるけど。
お父さんは、これから出かける走行ルートを、改めて詳細に調べてるのかも知れない。
お母さんは、着信したメールを読んでたのかもしれない。
なんか、情報は通信によって容易く飛び交うようになって、
でも、割り込みが多すぎる気がする。
もっとお茶しながら、ゆっくりおしゃべりしたって、いいんじゃない?
せっかくのお休みなんだもん。
夏休みの公園。
悲しくって、腹がたつ場面に遭遇した。
はじめのうちは、三人の男の子が、2つの端末を覗きこんで、
何だか愉しそうに騒いでた。
端末は、三人の手に順繰りに廻って、
誰かが占有してる時間が長いと、「あ、交代なっ!頼んだぜ~」
とその時手にしてない子に、自分からバトンタッチしている。
端末を三人の間で、2つの端末を順番に回して遊んでた。
そうか、1つの端末が負けちゃうこともないんだ。
下手な子でも楽しめるし、上手な子は窮地で技を発揮できるってわけだ。
頭のいい遊びかただね!
ああ、仲良しなんだなぁと、
離れて見ているほうも、嬉しかった。
だけどもう一人、あとからきた子が台無しにしちゃった。
新しい端末を買ったらしくて、気分がハイになってたのかもしれないけど、
端末を持ってない子を邪魔者扱いにして、
おうちの経済的な理由で持っていないこと、からかった上で、
「もう遊んでやらない!」端末を持ってない奴は帰れよ、と汚ない口調で言い捨てた。
一人の男の子は、黙ってそこを離れていった。
救いは、一緒に遊んでた男の子の一人が、離れていった子を追いかけてくれたこと。
もう一人の子は、後からきた子にはっきり抗議してくれたこと。
だけど後からきた子は、言い捨てた。
「持ってないやつと、どうやってつながるんだよ!」
あんたのほうが、よっぽど貧しいよ。
心も、工夫する思考力もないことも。
三人で愉しそうに遊んでたのは、そんなに特別のケースだったんだろうか。
哀しみでいっぱいになっちゃった。