ベチバーって、知ってる? 斜面の崩落を防げるかもしれないらしいね。

 
ベチバーという植物のエッセンシャルオイルがあって、
精油のなかでは、重い部類に入る。
この場合の「重い」とは、ベースノートに分類されて、揮発しにくい。

柑橘類(特に果皮)は「軽い」精油で、トップノートに分類され、
単品で使うと短時間に強く香って、あっという間に香りがとんでしまう。バイバイ…

因みに、その中間のはミドルノートといいます。

で、トップ、ミドル、ベースの各精油を香りのバランスをとりながらブレンドして、
香る時間を長持ちさせてもいるんですね。

いわゆるフレグランス(香水etc.)は、ブレンドかつ熟成させたもの。
ベースノートが香るころには、各人の体臭(いい意味で)と融け合って、
オリジナルな香りになるんだって聞かされた。


アロマテラピーは、どっちかというと、都度作ってフレッシュなうちに使ってしまう。
わたしに至っては、ほぼ単品使いが多いなぁ。(ものぐさ?)



で、今回話題にしたいベチバー。
使う部位は密に絡み合った根っこで、虫除け効果もあって、根っこを絨毯に織り込んだりするらしい。

虫除け効果のある香りは、あんまり(実はかなり…好きではないけど、
ベチバーは、あんまり気にならない。
さすがに、大好きとは言えないけどね。


イネ科で、根っこがとっても密に張るので、
熱帯豪雨から、地面の崩壊を防いでいるという記事を読んだことがある。

今回話題にしたいのは、こっちの効果のこと。


以前に電車のなかで、数ボックス離れた席から流れてくる、
草の根っこの、こんな話を聞いたことがある。(聞き耳ピンッ!)


永年、芝みたいな雑草が物凄くみっしり生えてた斜面があって、
農地にはならない勾配だったけど、昔からこまめに草刈りだけはしてた。
だけど、宅地化が進んで農家さんもほとんどアパート経営にシフトしちゃった。

で、草刈りの手間(地区の農家さんがやってた)を惜しんで、
その斜面の根っこを掘り返して、アスファルトで覆ったんだって。
(雑草はアスファルトなんて軽く突き破って生えてくるから)

が、数年に一度大雨が降ると、アスファルトがズルズル崩れ落ちてくる。(まあ、劣化もするだろうけど)
仕方ないので、かなり広い範囲を結局コンクリートで固めたらしい。


土地のばあちゃんたちは呆れて、
「あのまま、芝(?)を生やしておけば、何年だってただ草刈りするだけですんだのに、
子供たちだってあそこで、元気に遊び回ってたのに、
まあなんて無駄な金を山程つかって、
全く要らんことをしてくれたもんだ」
と嘆いたんだって。

アスファルトで固めて以来、斜面の道路を挟んだおうちでは、
夏は西陽が斜面から乱反射して、午後には早々に雨戸をたてておかないと、
とんでもなく暑くなって、夜になっても東側の部屋は眠れないほどなんだって。
(コンクリートもやっぱりすごく反射するんだって)
災難と謂わずして、一体なんと言おう…ってわけです。



斜面のいわゆる里山を形成する樹も、根を広くはって斜面を固めてくれてるんだってね。


ベチバーが日本に定着できるかわからないし、
生態系への影響もあるから、軽率には導入出来ないとは思う。

でも、土地に合った、根が蔓延る植物に斜面を護って貰うのは、
メンテナンスが草刈りだけなら、ばあちゃんたちの説に深く頷けるね。
少なくとも確実に、例え僅かではあっても酸素の供給源にはなるよね。

設計されて遊具が揃った、多大な予算を使った公園より、
業者さんに作業料払っても、小まめに草刈りしてもらってる斜面で、
跳ね回るほうが、私が子供だったら、嬉しいけどなあ。



あ、そういえば、竹もイネ科の植物なんだってね。知ってた?
なんか、ピンとこないけど…
斜面だと、笹かなぁ?
ただ、造成地区の場合はやっぱり不自然な切り立った斜面だから、難しいのかな。



会津磐梯山の唄に出てくる
♪笹に黄金が生りさがる…
っていう黄金とは、稲みたいに実が生ることを言ってるらしいです。

凶作の年に、何故か笹や竹に花が咲いて、
お米みたいな、食べられる実が黄金色に生ってくれたら、
昔のお百姓さんたちは、どれ程ありがたかったか…

閑話休題


さて、ベチバーはどうなのか、しらべたらまた報告しますね。