数週間前のことなんですが…

 
土曜日の夕方、JFN系でオンエアされているFM番組があって、
ずいぶん昔からの番組。

サタディ・ウェイティング・バー アバンティ っていうんですが、
番組の歴史やどんな番組なのかは、Wikiで調べてみて下さいね。


オンエアされる時間に、聴ける場所にいれば、たいてい聴いてます。


数週間前に、途中の少ししか聴けなかったけど、台湾の話が交わされてました。

台湾では、その話をしていた女性(旅の取材)が出会う人皆が、
東日本大震災のことを心配してくれていて、
街では「頑張れ!日本」って書いてあるものを、頻繁に見かけたようです。
(ラジオなので、どんな字かは不明)


それ以上に驚かされたのは、
「戦後の台湾の繁栄は、日本の統治があったからだ」
と語ってくれる人がいたそうです。

統治時代に上下水道などのインフラが整備され、
教育も行き届いたんだから、感謝してる、と話されたそうです。


もちろん、統治下で不自由なことも多かったはずです。


その時、ハッと気がつきました。

それは目に見える範囲では、統治時代に台湾にもたらされた事だけど、
繁栄に本当に導いていったのは、もたらされた良かったことに対して、
もう世代替わりしてしまっている来訪者にも、感謝を語る事ができる、
そんな台湾の人々の気質なのではないかしら。


未曾有の事態に陥っても、国内に暴動も起きない事に、
多くの国から驚かれた日本ですが、
統治時代にもたらされた利点について、感謝の言葉を語ることができる、
台湾の人々に、私は敬意をもちました。



そういえば、奈良薬師寺の東塔の修理が始まっていますね。
でも、昭和に新たに再建された金堂や西塔の柱は、台湾から寄進されたと聞きます。

最初は当時の高田好胤館長は、日本の木材に拘ったそうですが、
「私たちは、同じ『はと、まめ』の教科書で学んだではありませんか」
と語られた時に、自分の狭さを恥じたそうです。


統治されていた側から、こうした言葉が語られるのは、
決して統治下の教育ではないと思います。
台湾の方たちお一人お一人の、人柄、台湾の人々の気質だと、
夕方の風に吹かれながら、いい話を聴かせてもらった、
大事なことに気づかせてもらえたと思いました。