今月の BRUTUS

 
まるるんは、交通費倹約もかねて、街までてこてこ歩いていった。

足は短くて、歩くのも遅くて、ほかの人と一緒には歩けませんが、
90分なら、休憩なしであるいても平気です。

もっとも、まるるんの場合、道が凍ってる冬以外は、
あっちこっちキョロキョロ見ながら歩くので、
なおのこと、足は疲れないけど、時間がかかる・・・

ふきのとうが咲き出して、クロッカスも日向では黄色・白・紫と。
信号待ちをしてたら、ハコベが咲いてるのまでみつけちゃったよ!!

ふと、大きなしろい鳥が旋回してる・・・ 
どういうわけだか、この街は海からは離れてるんだけど、カモメがいるの。
それも、ビルの屋上にとまってるんだよね~
池で泳いでるカモメを見るまでは、一体なんという鳥なんだろうって思ってた。



街についたら、いくのは本屋さん。もちろん、立ち読みの予定・・・ だったが・・・
まるるんは、混んでいる狭いところをすり抜けるのが苦手。
奥に行きたかったので、もうひとつ先の雑誌の棚の前を迂回しようとしたら・・・

「おい!」と声をきいたような・・・ありえない方向から視線を感じるような・・・
そっちに目を向けると、雑誌の棚の一冊から、興福寺の阿修羅くんがこっちを見てる。
ばっちり目が合っちゃった。BRUTUSの今月号だった。

おお、おひさしぶり~~、奈良で会ったのはいつのことだったけ。
と、そばに寄ったら、平積みになってる。それも、山二つだよ~~。

「仏像」が、今月の特集らしい。早速立ち読み!!しようとして、開いたら、
付録なのか、綴じ込みの厚紙があって、仏像がカードサイズに、ミシン目が入ってる。
ふと見たら・・・

きゃ~~~~!! た、帝釈天さまあああああ!!!
まるるんのだ~い好きな、東寺の講堂にいらっしゃるあのお方のお姿があああああ!!!
ぜいぜい・・・ 思わず頬擦り、よだれたらしそうだったが・・・
い、いかん、これはまだまるるんのものではなかった。

それを抱えてレジに走り、Edyを出して、早速購入・・・ 
あ、倹約して歩いてきたのに、交通費をこえてるじゃん・・・



本屋さんの近くの、パン屋さんで紅茶をのみながら、早速読んでみた。
(おうちに帰るまで我慢できなかったの・・・)

大きく分けて、「ブツゾウの歩み」と、付録の「ブツゾウJAPAN」、「ブツゾウQ&A」なんだけど、
結構おもしろかった。

「・・・歩み」のほうは、サブタイトルのつけ方が傑作だった。
たとえば・・・

 仏像バブル。
  造れば造るほど功徳が増える。ブツゾウを造って極楽に行こう!春の極楽浄土キャンペーン中です。

とか、

 筋肉番付。
  母性派の観音さまより、胸板の厚い仁王さま。民衆へ向かう新しい仏教に、仏像も「チェンジ!」

や~、キャッチコピー(?)がすばらしい~~。パチパチ・・・


「・・・Q&A」のほうも、たのしい。

 Q:手に持ってるのはなに?
 A:救済七つ道具です。

とか、

 Q:なんで怒ってるの?
 A:必死だから、怒って見えるんです。

とか、

 Q:足元で誰を踏んでるの?
 A:聞き分けのない邪鬼です。

2つめは、明王さんたちのことなんですが、この解説がいいんですよ~

 ちなみに、顔が怖いのは怒っているせいではなく、危機に瀕した衆生必死のパッチ
 救おう(と)している切迫感の表れだ。

3つめのQを読んで、「A:はい、まるるんです。」って書かれてるんじゃないかと、あせりました~~


あ~、立ち読みで倹約・・・のはずだったのに・・・
でも、いいか! だ~いすきな帝釈天さん、これからは毎日いっしょだあああ!!!