たしか今日は、初弘法…弘法さんのどら焼を思い出す。

 

京都東寺の弘法さんの日、南門から境内いっぱいに、市(いち)がたつのだが…コロナ禍で、今はどうしているのだろうか。

 

いつもは、拝観料をおさめて 拝観 する薬師三尊も、この日は柵が大きく移動されて、建物の外からだが、戸を開け放たれていて、参拝者は尊顏を拝することができた。はて、今はどうなっているだろうか…

 

京都の笹屋伊織に、この日を挟んだ三日間だけ扱う、弘法さんのどら焼 というのがある。

棒状の餡を、クレープ状に小麦粉を焼いた皮で巻いただけの菓子で、竹の皮に包まれている。これを竹の皮ごと輪切りにして頂くのだが、皮がモチモチしていて結構旨い。

もちろん、老舗の菓子屋だから材料は吟味していると思うが…いや吟味しているからこそか…単純な菓子だ。

 

我々がどら焼というと、あのドラえもんの好物の餡をサンドした菓子で、形状が銅鑼だ。

この菓子は、銅鑼をフライパン代わりにあのクレープ状のものを焼いて、坊さん達のおやつとしたので、用具が銅鑼という訳だ。

確か、徳川末期に考案されたという。坊さん達が作務の合間に食べたとすれば、或いは幕末の志士も、知り合いの東寺の坊さんから振る舞われたろうか…