満天の星空だったよ…(続き)
どうも牛乳を探して、かなりの距離コンビニを渡り歩き、
二人とも疲れて、お互いに苛立っているようす。
ピピンときた。あの牛乳を持って行ってもらえばいい。
声をかけて、迷惑でなければ牛乳を持っていって貰えまいかと、事情を話した。
母親は初めは当惑していたが、子供のほうは雀踊り状態である。
ポストの近くのベンチに案内して二人を座らせ、慌てて戻る。
多分、低血糖状態だろうから…と、個包装のビスケットと飴を一掴みビニール袋に入れた。
ヨーグルトドリンクのサンプルを入れてもらった、小ぶりの保冷袋に、その時の保冷剤をセットして、1リットルの牛乳。
紙コップに、子供のためにと牛乳を注ぎ蓋をする。
母親には、350ml の麦茶を。
紙コップ以外を、まだ再利用していないレジ袋に入れて、ベンチに戻ると、二人は待っていてくれた。
飲み物を手渡し、菓子も勧め、牛乳の袋をベンチの日陰に置いた。
喉も渇いて、疲れてもいたらしく、早速口にしてくれた。
母親が慌てて財布を出したのを押し留めて、
罪悪感を持って、捨てるはめになったかもしれない牛乳が、
役に立って本当に嬉しいのだと伝えた。