今日、昼間に拾ったのは…ハルゼミさんだった。

 
渡ろうとした横断歩道で、青信号が点滅を始めたので、
踏み出そうとした足を、歩道に戻した時…

あれ?横断歩道との境目に、何か地味な色の塊が…落ちてる?
え~っとぉ、誰かの落とし物かな?

え?え?な、なんかそこはかとなく…動いてる?ニャースみたいに、目をごしごし…
幸い、縁石に沿ってるから、しゃがみこんでみたら…

ありゃ~、セミさんだよね?
ど、どうしたのかな、こんなとこ這ってたら、踏み潰されちゃうってばっ!

取り敢えず、羽の付け根を外側から、多少もがいても滑り落ちない強さで、静かに掴む。
脚をバタつかせて、ギギっと啼いて抵抗したけど、
そのまま立ち上がって、すぐそばの電信柱に停まらせようとしたら、
あえなく滑り落ちてひっくり返ってしまう。

うわっ!ごめん!と、もう一度掴みなおして、思わず、
ごめんね、道の向こうは樹がいっぱいあるから、あっちに行こう!と語りかけてしまった…

横断歩道を渡りつつ、もうすぐだよ、もうちょっとね!と語りかけたら、大人しくなった。通じたのかな?

無事、植え込みのあるお宅の手の届く樹に近づけ、しっかり脚でつかまれた。

んじゃ、バイバイ!