ハーブあてクイズ(?)に、昔遭遇したことがある。(プロローグ)

 
何処だったか…出張先でのことだ。
エントランスに、テーブルと椅子が散開してる、広々とした開放スペース。
ガラス張りで明るく、BGMも微かに流れて、待ち合わせ向きの場所。

私は単に疲れて、運よく空いてたテーブルの椅子にへたり込んでた。
うう、眠たい…と、椅子を引き付けて荷物、念のためコートを上に被せて、頬杖ついて眼を閉じてたら…


隣の複数のテーブルを使ってる女子大生のグループが、ワイワイ。

流れてくる非難っぽい声を交えた会話から、缶に保管してあるハーブを、
帰りの荷物軽減のため、ジッパー袋に分けて持ってきた。
が、袋に振った番号とハーブ名の対応メモを持ってでたのに、
移動中にレシートと一緒に間違って棄ててしまったらしい。

ははぁ、わかんなくなっちゃったのね?


リーダー格の奴が、無くしたらしいコを責めてる口調が、
異様に意地悪くて、ヒステリックにエスカレートしてくる。

それじゃ解決には一向に役に立たんだろうが。
かなりムッとした私は、要らぬお節介をやくことにした。


理由は、責められてるコよりも、
この憎々しい口をたたいてる奴の声が、不愉快極まりないからだ。