カメラに収まるときに、周囲に気を配って欲しい…そう思ったことがある。
自撮りに限らず、澄ましかえってポーズを取ってる姿は、
結構周囲の他の人の迷惑になってることが多い。
通路を塞ぐのは、よく遭遇する。
以前驚いたのは、東アジアの観光客の一家族が、
明らかに素人とわかるポーズをとった年頃の娘を、カメラに収めようとしていた時。
就学前ぐらいの子供がその隙間をはしゃいで通ろうとしたら、
観光客の母親が、その子を強く押し戻して、
子供はもんどりうって、仰向けに倒れてしまった。
おまけに、その子を指さして自国語でヒステリックに罵る。
子供の親は近くにいないようで、幸い泣きもせずに起き上がり、頭は打たなかった様子。
母親が再度その子供に手を出そうとしたので、さすがに近くに居合わせた大人が、後ろに庇った。
もっと驚いたのはその間、娘は笑顔をキープしつつ、あれこれポーズをとり続け、
父親とおぼしき人物は、シャッターを切り続けてた。
たかが数分とは言え、場所を塞がれ、
母親のその逆上加減には身の危険さえ覚えて、私たちは立ちつくした。
やがて満足したらしく、ご一行様は高笑いを残して立ち去った。
ただ呆然と見送るしかなかったのが、悔しかった。