やっぱり、龍さんだったみたい?(その2)

 
タカオカミとクラオカミは、龍の神様。
オカミの字は、「靈」の巫の替わりに龍がはいる。
タカオカミは「高」、尾根筋に。
クラオカミは「闇」、谷筋に。


母の実家の近く「やまのかみさま」と呼ばれている神様が、
タカオカミの神様だということは、母の実家にご無沙汰するようになって随分たってから、
従姉が鳥居に書かれている文字を、何かの折りに教えてくれた。

今は水道があるので、生活に不便はないけど、
昔はとても不自由だったらしい。
山なので、雨が降らなければ、あっという間に畑は渇き、
生活水は遥々と汲みにいかなければならなかったんだとか…

だから、集落の神様(氏神さまなのかな?)も大切な神様だけど、
雨をもたらせて下さる、山の神様も、心強い大切な神様。


よく遊びにいっていた頃は、従姉の飼っていた犬をお供に、
(あれ?わたしがお供だったのかも?)
まずは、山の神様の小さな祠に出かけるの好きになった。

神様に、ちゃんとご挨拶する従姉のとなりで、(彼女は、一時期は巫女さんをしながら、音楽の専門学校に通ってた)
「かみさまぁ~、また〇〇ちゃん(従姉)のとこに遊びにきたよ~」
と、子供みたいなレベルだったわたし。

山の神様は、そんなわたしにも、犬と一緒に遠出する時は、必ずいいお天気をプレゼント。


「ほうほう、よくきたな~。たくさん遊んでいきなさい。」
「犬たちになぁ、いい天気にしなかったら承知しないからね!と、ひどく凄まれたわい…(苦笑)」
「道端には、たくさん花を用意しておいたからな。楽しみにしておいで…」
まるで、孫を迎えるじいちゃんみたいに、優しいの。

神様に畏れではなくて、親しみ100%を感じた。
いやいや、200%かもしれない。
好き好き、山の神様、だぁい好き!状態…


もちろん、今住んでいる街の近く、昨日夕日が落ちたあの山にも、おっきな龍さんがいる。

まだこの街が街でなかった昔、辺りをくねりながら流れていた湧水の流れには、
多分、小柄な龍さんたちがいたはず。

うんうん、そうだよ。
龍さんは、ほら、すぐそこに。