楽の音の行方は…

 
そういえば、オープニングセレモニーがなくなってた。

前は、〇〇〇長のご挨拶とか、意図的に遅刻したいのがあったんだけど、
すっきりと、コンサートだけになってる。

前半は、昨日のプレコンサートと同じ、
VフィルやBフィルのメンバー中心の、アカデミーの指導教授の皆さんの演奏。
小編成だけど、わたしには豪華過ぎて…
芝生に座って、ゆったり聴く。


何度も言ってしつこい奴だと思われるけど、
ここで聴く楽の音(がくのね)は、ステージで反響して、
マイクで拾われて、スピーカから放たれたあとは、
辺りのすべてのものに降り注ぎ、そして空にと昇っていく。

音のエネルギーの、一番正しい行く末の気がする。


芝生の上に舞い降りた、この美しい振動の波は、
いつか湧き出す水と一緒に川に流れて、
お魚や水鳥たちが、細胞を通して聴くのかな。

コップのお水にも紛れて、わたしも喉から聴くこともあるのかな。

不意に、そういう想いがわき上がってきて、なんだか涙ぐむほど心が震えてきちゃった。