茜というリンゴが好物

 

時期を逃すと、あっという間に店先から姿を消す。確か紅玉と国光を掛け合わせた、と聞いた。

先週末に廉価な青果店で、小玉の6個入りのを運よく購入できた。

値札に書いてあった事が嬉しく「ちゃんと酸っぱい。甘さより酸っぱさ」を好む方…といったニュアンスだった。

もちろん茜は大好きで、他には紅玉に出くわさない限りは、最近はリンゴをほとんど食べていない。

 

残念ながら、最近は茜も大玉になってきていて、今回のサイズにお目にかかるのは珍しくなってしまった。

小気味いい酸っぱさの茜は、金気(包丁)に全くあてずに、丸かじりの食べきりが最高の食べ方、と思う。

下品と言われようが、皮ごとかじって上の前歯の裏辺りに拡がる香りと味は、素晴らしい贅沢と思う。多分大玉なのは、もう少し甘味が勝って軟らかいのでは…

 

独り暮らしではあの大玉はもて余すし、半分にするには包丁を当てなければならない。スーパーで普通に売っている大きさでは、2日がかりになりそうだ。 

爺が子供の頃には、国光が普通で、それでも十分甘かった。そう言えばカタカナの名前の、真紅の堅いリンゴもあった。

みんな小ぶりだったが、本当に旨かったなぁ。