弁慶の立ち往生
先日、俳優の緒方拳さんが亡くなった。
最期に立ち会った津川雅彦の談話に
「最期の10分間、歌舞伎役者のように虚空をじっとにらみながら動かなくなっていった。
最期まで闘い、燃え尽きた。見事な、うらやましくなるような、かっこいい最期でした」。
とあった。
まるるんは、記事を読みながら、「え?」と思った。
不思議なことに、まるるんは、今年のお正月に、
もう随分長いこと我慢してた、大河ドラマ「源義経」のDVDを買った。
僅かに残されていた総集編から起こされたDVDで、
彼の扮する弁慶の立ち往生を見たのです。
かっと見開かれた、にらみつけるような目。
長刀を僅かな頼りに、大きく立ちはだかる姿。
白黒で、画像の状態も良くなかったけど、
今の菊五郎の義経と、冨士純子の静御前が、本当に綺麗だった。
彼の扮する弁慶は、荒法師ではあるけれど、ユーモアもあって、
女々しさとは別の意味で、やさしい。もちろん、力持ち!!
グイっと虚空を睨みつけながら意識を失っていく時、
もしかしたら、弁慶を思いつつ亡くなっていったのかもしれない。
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あ、そういえば、この間DVDでみた「風と雲と虹と」では、
藤原純友役でした。
随分、大河に出演してるんですね。