ハーブたち
このバラを見たとき、感嘆のため息の次に、頭の中にクッキリと浮かんだのは、
何故だか、鎌倉の鶴ヶ丘八幡宮の池を埋め尽くす、ハスの花だった。
花の姿は全然違う。
似ているとすれば、優しさと気高さが一緒に見てとれることだろうか。
カレンダーが一枚捲られるのを待ちかねたように、街のあちこちの花壇でハーブが咲きだした。
ジャーマンカモミールは、花の先端を掠めるように株を揺らすと、
リンゴに似た香りが、バッと立ち上る。
ラベンダーの蜜でお昼ごはんのシロスジチョウさん。
近くでは、いろんな蜂さんたちが大忙し…
オシドリ池の大学のシナノキ(日本のリンデン)が、甘い香りを風にのせていた。
ぺちゃんことはいえ、イヌ並みの機能をほこるこの鼻は、くるりと360゜一回転してから樹をピタリと探しだした。
我ながら、恐るべし。
ブルーマロウも咲きだした。
以前はタチアオイがあった花壇も、最近小ぶりのマロウの類いに鞍替え(?)したところも多い。