日曜喫茶室、本日閉店…

 
はかまさんが亡くなって、一年と一月。

40年のアーカイブを中心にと、もともと企画されていたようだったけど、
マスターのいなくなった喫茶室を、月一の開店ではあったけれどウエイトレスさんがしっかり守ってきた。

ご常連客の皆さん、ゲストの方、あぁ、こういう話を聴けるのも、ラジオの醍醐味だよね。

もちろん、テーマは決まってはいて、それに沿ってるんだけど、
聴いていると、ふとそこにいるきぶんになっちゃう。
レアチーズケーキと、アメリカンコーヒーはブラックで。

どのテーブルにも、小さい花瓶に丈を切った花が、シンプルに挿さってる。

窓からは、明るい陽が射している往来が見えている。


今までは、いつもドアにかかっているドアベルが、カランカランと鳴って、お客さまがお店に入ってきた。

きょうは、最後にドアベルが鳴って、わずかに軋む音と共にドアが閉じた。

あぁ、最後のお客さまが、いま、帰っていったんだ。
わたしは、黙って、往来に立ちつくしていた。