これも、偶然か…?(その3)
用件が済み、何故かまだ何かに曳かれている気がして、先ほどの書店に戻る。
文庫の棚を通り抜けようとして、岩波現代文庫(多分…)で中村哲氏の写真がカバーの本が、表紙を見せて立て積みしてあった。澤地女史との対談集だ。
パラパラと捲ると、読んだ記憶のある行がかなり並ぶ。単行本で読んだのか…その辺りが曖昧なのだが…案外ここで単行本を立読みしていたか…(^。^;)
確か、加藤登紀子が中村氏に関わる単行本を上梓したが、この対談集はもっと以前…
タリバンに制圧され、アフガンの街頭に掲げられた中村氏の肖像画は、別の掲示物で上書きされた。尊敬や、罷り間違い崇拝の対象になどなったら、とんでもないということか。
イスラム原理主義者には、彼らなりの信仰や信念もあり、他とは相容れないのもひとつの事実だ。
アフガンの民を掌握する手段は、統治政府に対する恐怖に基く服従であって、敬慕や希望や多くの民の豊かさや平穏ではない…
どの本のページだったか…露店で甘い瓜を売る男の、穏やかな笑顔…砂漠化した土地が灌漑されて、瓜が生り、人が食べて渇きを癒し、皮を家畜が食べ、糞が肥料になる。正に無駄のない理想的な循環…