黙食ディナー…?(その3)

 

食器を空にしてから、顔を見合せて呆然…ももたろうの顔が、げっそり窶れているのに気がついた。

身体はそれほどとも思えないが…ももたろうも気付いたらしく、慌ててマスクをしてから、けれどいつものニコニコ顔で話だした。

ここ数日、忙しすぎてまともに食べてなかったんだよ、と。それと、椅子に腰掛けて切れ切れに仮眠したから、顔はこんなだけど、足はパンパンなんだぁ。

つまりは、水分が移動したということらしい。知らなかったとはいえ、誘ったりして済まなかった…が、早い話がたんぱく質不足ではないかと…疑う。

 

まだうどんが一玉あるから、釜あげうどん風に卵で食うか?と尋ねると、嬉しそうに頷く。急いで用意すると、旨そうにペロリと平らげた。

こんなに腹が減っていたのに、あんなに重たい荷物を?…と爺ぃは絶句。

 

ももたろうはエコバッグから、次々と手品のようにツナ缶を取り出しては、嬉しそうにテーブルに並べた。おや?4缶1パックのも…あるな。

 

昼前にさぁ、通りかかったら、何か呼ばれてる気がしてさ…そしたら、いつもの一番安い時よりもう10円安くて…ほら、水煮のはプラス一缶だから、換算したら半額くらいだよ…