初夏が疾走していく…

 

緊急事態宣言は解除されたとはいえ、テレワークや大学のオンライン授業などで、住宅街や学校付近の歩道の人影は少ない。

けれど、歩道から眺める花壇や植え込み、公園、大学の敷地内は、初夏が例年より早目に全力疾走中だ。

ニセアカシアの花穂が固い蕾をぶら下げていた数日後、通りかかる随分手前から甘い香りが降ってきた。まだ距離があったが、小さめの花穂が枝にびっしり並んで、白さを風に翻しているのが見える。

諸般の事情(?)で枝を切り詰めたフジが多かったが、いつもは大振りな葡萄の房サイズの穂で、ところ狭しと咲いていたが、今年は大きく70cmは軽く超えていそうな穂が、10ばかり豪華に咲いて甘い香りを惜し気もなく振り撒いていた。

ハクウンボクははや散り始め、ルピナスは力強く、アイリスは柔らかい花弁を風に揺らしている。

ツメクサの類い、カタバミジモティフウロソウタンポポモドキとも称される固い茎の丈の高いのや、コウリンタンポポも足元の楽しみ。

花壇から逃げ出したオダマキも、遠慮なしに大盛況である。

 

オシドリ母もヒナを連れて、小川に沿って敷地を移動していた。カメラに追い回されていて、かなり迷惑そうだが…